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走れけに~

Author:走れけに~
まだ若かりし頃、世界を代表する公認会計士を目指して、1990年に単身NYへとやってきたのがつい昨日のことのようです。仕事(会計士)への情熱は在米17年の間にすっかりと醒めてしまい、余生をどうやって楽しく送るかが今の最高関心事であります。そこで出会ったのが、まさにフルマラソンの世界なのであります。誰に褒められる訳でもなく、貶される訳でもなく、怒られる訳でもなく、全て自己完結な世界なのであります。走って何が楽しいのか、とよく聞かれます。兎に角無条件に楽しいのです。楽しいものに理由・説明など必要ないのです。何はともあれ、走れけに~!

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2月14日はバレンタインデーであったようだ。今の自分には全く無縁なのでどうでも良いことなのだが、今は昔1本$10もするバラを10本も買ってあげた(誰かはヒミツ)ことが懐かしい…。って、その14日(レースは翌日15日)に21州目であるアラバマ州のバーミンハムまで高級車便通マラソンに出かけた。便通マラソンにわざわざ出かける理由は2つ。一つは50州走破の一環であり、もう一つ(こっちがより重要なのだが…)はレース後のパーテーにて毎年本物の便通が10台当たるからである。便通の工場はバーミンハムから直ぐのところに所在している為に、スポンサーとして太っ腹になってくれているものである。ところがである…。大会数日前になって、突如インストラクションが送られてきて、そこに寂しい一言が…。ドアプライズの説明として、”No Mercedes this year…”と何気なく書かれていたのである。えっ~~~~。何の為に行くんじゃい…、と思ったものの、よくよく考えてみれば幾らなんでも自分に便通が当たる確率なんか大して高くないのだから、それだけを期待していく自分が悪いと言うものだ。尚、便通の弁護をさせてもらうと、不況で便通を提供するのを止めたというケチ会社でなく、その分恵まれない人たちに寄付をしたのだそうである。流石、世界の便通!

アラバマ州といったら人種差別のひどいイメージが付きまとうが、実際にバーミンハムは嘗てはアメリカで最も人種差別の酷い町で有名であったらしい。アジア人で移住する人は限りなく少なく、人口の僅か0.8%に過ぎない。今回の旅はこれがひとつの気がかりであった。まさかマラソンで走っている最中に嫌な思いはすることはないだろう、と思っていたけれど…。バーミンハムが生んだ有名人はライス前国務長官や陸上のカールルイスなんだそうだ。カールルイスといえば、嘗て長嶋監督が世界陸上かなんかで、カール!カール!と呼んだけど無視されたという伝説が思い出される(そんなことはどうでもいいですね、はい)。さて、実際のバーミンハムがどうだったか?答えは好印象であった。確かに何もない超度田舎である。一緒にランデブーを楽しんだおじょうちゃんとバスに乗って(25セント、太っ腹!)街中(何もない)を旅し、美味しいランチも楽しんだ(アメリカの不味い食事の中で、久々に本当に美味いと思った)。レースでのオーガニゼーション、ボランティア、沿道での応援(少ないけれど)は秀悦である。アジア人に対して差別は特に感じなかった。寧ろ、見たことがないので向こうも恐る恐るという感じであったに違いない。因みに、南部の英語はとても聞きづらく、またこっちが何を言っても通じないことが多い。ここでは大人しく英語のわからない外国人として振舞うしかない。

さて、いい加減レースを振り返ろうとしよう。今回の目標は4時間22分であった(1マイル10分ペース)。前回のアリゾナが4時間29分台だったので、ちょっとは上を目指さないと…。コースはハーフの距離を2回(同じループを2回走る)走るもので、圧倒的に参加者の多いハーフのランナーたちと13マイルまで一緒に走る。それに5人でのリレーも用意されており、こちらは最後まで一緒に走る。自分はこういう形式が実は余り好きではない。何しろ、ハーフやリレー参加者のペースとは異なるものがあるので、自分のペースが乱されやすくなるからである。だから走っている間も抜かしたり抜かされたりする人たちのゼッケンを確認しながら、フルマラソンのランナーかどうかを一々チェックする手間があるからである。本来であれば、フルマラソンは自分との戦い・自己責任なのだから、決して他のランナーのペースにかき乱されてはいけないのだけれど…。1周目は様々なペースの人たちと一緒。途中しばしば歩いている人を抜かしたが、これはフルのランナーは少なく、殆どがハーフやリレー参加者だった。フルなのに1周目で歩いていたら、長い1日となってしまうだろう(何のために遠くから高いお金をかけて走りに来ているのか?ということになるだろう)。2周目はかなり閑散としたレースとなった。それでも前後にポツポツとランナーがいるから、決して孤独感は感じない。コースはどちらかというと坂が多い。特に7マイル、20マイル前後はなだらかな坂が続き(決してキツイとは思わなかったけど、脚が重いお腹を運んでくれなかった…)、坂の苦手な自分としてはガマンするしかなかった。でも完全フラットだった4か5とかに比べたら実に満足感が高いものである。やはり、人生と同じで何も無いよりも楽あれば苦あり、苦あれば楽ありなのである。坂を上りきった爽快感は何ともいえないのである。

1周目は2時間05分前後(というのはハーフの地点の距離表示がおかしかったような気がする)で予定通り。これなら今日は目標達成できそうだ、後は20マイル前後の坂をガマンして少しでもロスをセーブ出来ればいいな、と思っていた。でも人生は思ったようには上手くは行かないものだ。坂を上りきってあとは下ってフラットなのに、スピードが乗るどころかどんどん落ちていってしまった…。あれ、また4時間30分か…。まあしょうがないな、でも歩かないぞ、とそれだけ。あとは楽しむだけだ。その気力だけで完走した。タイムは4時間28分台。アリゾナからは1分だけ速くなった(?)。フィニッシュは堂々のグリコだ。これで21州目達成。メダルは便通だ!これが欲しかった!でも一つだけ、後悔がある。25マイルの給水所にプレスリーがいたのだ。写真を取らせてもらおうとしたけど完走を優先させてしまった。NYにはプレスリーはいないんだよなぁ…。不覚…。

今回は数日前から風邪を引いてしまっていた。体調管理はマラソンの基本なのに、それが出来なかった自分自身を恥じている。練習不足は否めないけれど、せめて体調だけは万全にしておかなくてはいけない。次へのレースでの教訓にしよう。風邪で辛かったけれど、それでも完走できたことは少しだけ自信にはなったけれど…。

レース後は楽しみだったポスト・レース・パーテーだ。本当だったら便通だったのだが、気持ちを切り替え、代わりの賞品を目指す。TV(50インチ!当たったらどうやって持って帰る?)、黒ベリー、iPodなの、ランニングシューズ、等が当たる。食べ物は土曜日におじょうちゃんと行ったBBQ屋さんのサンドイッチである。ポークとターキーを一つずつもらい(本当は一つだったけど、拙い英語で喋ろうとしたら、哀れに思われたのか、もう一つくれてしまった)、無料のビールを楽しみ、大満足。一緒のおじょうちゃんはマスターズ3位に見事に入賞!そして、$$$も見事にゲット!そして、楽しみのドア・プライズである。抽選をするまあまあ近くに陣取っていたのだが、肝心なことに気がついた。ゼッケンを抽選箱に入れておかないと抽選に当たらないのだ(当たり前なんだけど…)。抽選が始まっているのに慌てておじょうちゃんが2人のゼッケンを抽選箱に入れてもらえるようお願いしにいった(そういうことを許してくれるのがアメリカの良い所である。良い意味でいい加減だ)。抽選箱から選ぶ人は明らかに上から順々にピックしているだけに見える。会場には少なくとも数百人以上はいる。その中から10人が選ばれる。まずはおじょうちゃんが選ばれた。あれ、もしかして本当に上からピックしてるよ。そうしたら自分ももしかして…。そう、自分の名前も呼ばれたのである。去年までだったら、実に2人とも便通ゲットだったのである!(因みに、おじょうちゃんは黒ベリー、自分はiPodなの?だった。オレンジの凄いやつである。)

おじょうちゃんと一緒に話していたが、パーテーには家族連れが非常に多かった。地元の人にとっては年に一度のビッグイベントだったのかもしれない。皆楽しんでいた様子であった。アメリカの大都市には見られない光景であった。アメリカの田舎ならではの光景であった。人間にとっての幸せってなんなのだろう。仕事をし、結婚をし、子供をもうけ、日曜には家族で教会に行き(アラバマ州は実に90%以上がクリスチャンである)、家族に囲まれて一生を過ごす、…。それは平凡かもしれない。でもその平凡こそが人間の幸せなのかもしれない。アラバマにはその人間の原点ともいえる平凡な幸せがあったような気がする。そう思ったら、心が急に暖かくなった。来て良かった。心からそう思った。
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コメント

ベンツマラソン、め~~~~~っちゃめちゃ
楽しかったねえ。
周りの人に「アラバマ州、楽しかったよ」って
言っているのですけど、これは
アラバマ州が楽しかったのではなくて、
ベンツマラソンが楽しかったからだと思います。
黒ベリーちゃんは、今や、私の生活では
なくてはならない存在です。
なの?ちゃんは、お嬢さんのモノになったなの?

ベンツマラソン、よかったね!
2009年の馬連隊、ぎゃ~、ちゃうわ、
バレンタインの美しき思い出になりました。

マラソンそのものよりも珍道中が面白かったです(そういえば、走ったことは余り覚えていないのに、BBQの味だけはしっかりと覚えておりますです、はい)。多分一人で行ったら面白さは半減どころか全然だったかもしれないと思うほどです。
なの?は1番目に取られてしまいそうでしたが、自分のが最近壊れかけているので自分のものになりそうです。
ところで、来週のポトマック河下流マラソンの出場が微妙になってしまいました。練習不足に加え(未だに風邪が治らず、走れない…)、2番目の誕生日会が土曜日の夕方遅くまであってその後でないと、現地に向かえないのです。ギリギリまで考えるつもりですけどね。
ところで今年の東京Mでは、打倒曙!でガンバリマス!!

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